ずっと待ってたラフが来た!「完成品」です、と連絡が来てイラストが納品された!
でもちょっと待って!それ、「完成品」って言ってますけど本当に完成していますか?
今回は猫戸すずの過去の取引から、イラストでよく見るあるあるミスを紹介します。
こういったミスがイラストから見つかった場合、必ずリテイクをかけてください。
「リテイクは受け付けません」としていても明らかなクリエイターのミスなので、絶対に直してもらってください。
前提
まず、このあるあるミスですが、
特定のクリエイターを貶めるために書いたものではありません。
猫戸すずがたくさんの人と取引をしてきた中で、何回も遭遇したものだけを記事にしています。
また、コミッションで頼むものはおそらく人物のイラストですので、人物のイラストを前提としています。
パース・デッサン狂い
これはラフの時点でわかるミスですので、ラフ時点で必ずリテイクをかけてください。大規模な修正になりますので、明らかなミスだとわかっていてもそのまま進めてしまうと相手のミスであってもラフ時点でリテイクしなかったのが悪いと言われてリテイク料金を取られます。
ラフ時点でキャラクターが明らかに不自然なポーズを取っているケースです。
素人でもわかる方法としては、
- 「○○ 描き方」などのキーワードで検索してネットの描き方講座記事を読む
- キャラクターと同じポーズを取ってみる
あたりがオススメ。
人体のパーツがおかしいな、と思ったら同性のキャラクターを依頼しているのであれば実際に自分の体で確認してみるのもオススメ。例えば耳と目のバランス。眼鏡をかけている人であればよくわかると思いますが、耳と目はほぼ同じ高さにあります。目に対して耳が上すぎる・下すぎるなど、顔パーツのバランスが崩れているケースはたびたび目にします。
実際に体を動かしてみて体勢をキープするのが難しければおそらくミスですので、その旨伝えてやり直してもらってください。
塗り忘れ・塗り間違い
本来白で塗られるべきところが透過されてしまっている、間違った色で塗られているなど、彩色に関係するミスです。
特に背景が透過の場合に注意が必要です。塗り忘れがそのまま透過された状態で納品されてしまうため、自分で背景をつけたときに後ろの色が変な形で表に出てくる場合があります。
チェック方法を紹介します。透過のチェックですので、レイヤー・透過を扱えるソフトウェアが必要です。フリーソフトで十分なので、持っていない人は用意してください。
猫戸すずのオススメは「GIMP」です。
最近Windows標準付属のペイントもレイヤー・透過に対応しましたが、バグや動作不良が多いので最初から対応しているソフトをおすすめします。PC持ってないよ!という人はアイビスペイントあたりを入れてください。
レイヤーと透過に対応しているソフトであれば、以下のチャートでチェックが可能です。
- ステップ1イラストを開く
まずはイラストを開きましょう。
- ステップ2新しいレイヤーを作る
イラストを開いた状態で、新しいレイヤーを作成します。
- ステップ3新しいレイヤーを塗りつぶす
塗りつぶしツールを使って、レイヤー全体を塗りつぶします。
この際、色は「R255 G0 B0」など明らかにイラストで使われていなさそうなわかりやすい色にしてください。 - ステップ4塗りつぶしたレイヤーの表示順をイラストの「下」にする
塗りつぶしたレイヤーがイラストの「背景に」なるようにします。
- 完成完成!
これで塗り残しチェック用ファイルの作成は終了です。
作ってみるとわかりますが、塗り残しで透過になっている部分に新しく作ったレイヤーの色がそのまま出てくるようになります。不自然な形で出てきますので、「変な場所に背景にした色(フローチャートの場合は赤)が出てるなぁ」と思ったらおそらく塗り残しですので、リテイクをかけましょう。
雑な線画・下描きの消し忘れ
イラストに余計な線が描かれているケースです。
たいていはレイヤーの表示設定ミスか、線の消し忘れです。すぐに直せるものなので必ず指摘してください。
また、雑な線がそのまま線画として使われているケースもありますので、その場合は線画をやり直してもらってください。
線画が原因のリテイクってなさそうで結構発生します。一度線画工程でのチェックをお願いするのがベストです。
細かい部分の描き忘れ
これも多いです。作画上のミスですが、ラフではあってたのに清書で突然消えたとかもたびたびあります。必ずチェックしてください。
特に忘れやすいのは以下。
- 胸元のリボン・ネクタイが浮いている
- (襟がある衣装の場合)首の後ろ側の襟を描いていない
リボンやネクタイの留め具の構図を描き忘れていてリボンやネクタイが不自然に浮いているケース、首の後ろの作画を忘れていておかしな服を着ているキャラクター。わりとよく見かけます。
現実でもホックで留めるタイプのリボン・ネクタイは実在しますが、そうではないはずなのに不自然に浮いているケースがあるんです。胸元にリボンをつけている場合は妙な作画ミスが結構多かったりするので、変なことになっていないか必ず確認してください。
首の後ろのミスはシャツを着ている場合によく見かけますが、他の衣装でもたびたび目にします。襟がある衣装の場合は必ずを気をつけてください。
自分でシャツ系の服を着て写真を撮ってみてください。首の後ろに布がありますよね?
細かい部分ですが、服として成立しませんので、必ずリテイクをかけてください。
まとめ
クリエイターがやりがちなあるあるミスを紹介しました。
どれも初歩的なミスばかりですが、クライアントが指摘しないとそのまま納品されます。
必ずチェックして、指摘するようにしてください。