コミッションサービスで多くの人が用意している「テンプレート」。
よく「クライアントが頼みやすくするためのもの」と説明されますが、クリエイターにとっても作っておくと何かと楽になるシロモノです。
一見クライアントのためだけに用意してあげるお膳立てのように見えますが、デザイナーはイラストレーターよりも引き受ける依頼の幅が広いため、用意しておかないと大変なことになるケースが多々あります!
もしまだ用意してないよ!という人がいたらこの機会に用意しましょう。
そもそもテンプレートとは
コミッションサービスを見ていてこういうものを見たことはありませんか?
【利用用途】
【商用利用】
【著作権譲渡】
【納品形式】
【希望納期】
【ロゴにする文字列】
【ロゴに入れるモチーフ】
【全体的な色・イメージ】
【同時に使用するイラスト】
これを「テンプレート」と呼びます。
「クリエイターが作業するにあたって必要な情報」を事前にまとめておいたものです。
※項目はあくまで一例です。「ロゴデザインのもの」の例として作成しました。
テンプレートに入れる項目
ほぼイラストレーターのものと同じな部分もありますが、デザイナーの場合「そもそも何のデザインをするのか?」からのスタートです。
先ほどの例は「ロゴデザインのもの」として作成しましたが、これが「配信画面デザイン」だったり「サインデザイン」だったりになると必要になる項目が全然違ってくるはずです。
よく入っている項目
こちらもイラストレーターと同じで、「利用用途関係」と「納品関係」と「中身関係」です。
ただし、デザイナーの場合、イラストレーターと異なる部分もちらほらあります。
利用用途関係
「利用用途」「商用利用」についてはイラストと同様です。ただ、ここにデザイナー特有の項目が入っています。「著作権譲渡」です。
ロゴは特にいろいろな場所で使用されますので、イラストレーター以上に「著作権を譲渡する」パターンが多いです。
特にリアル店舗のロゴなどの場合、「著作権譲渡前提」で値段を考えられているケースが多いです。
同人誌ロゴなどの場合は著作権譲渡まで必要になるケースはあまりありませんが、利用用途が幅広くなりそうな場合は著作権譲渡を求められるケースがあります。
納品関係
「納品形式」「希望納期」とこちらも一見はイラストと同じです。
ただ、「納品形式」はデザイナーの場合イラストレーター以上に重要です。
「.ai」で求められるケースが非常に多いためです!(※特に企業)
イラストデザインロゴなどで「psdファイルで作成している」「クリスタで作成している」など「.ai」で作成していないケースがあります。「.ai」が必要な場合は対応しているソフトを使用する必要があり、作業工程が大きく変わってくるケースがあります。
「.ai」を必要としているか否かは結構大事ですので、「納品形式」が必ず必要になってきます。
中身関係
こちらに関しては何を受けるかによって変わってきます。ただデザイナー特有の項目がひとつありますので、そちらの紹介。上記のテンプレート例にも入っています。「同時に使用するイラスト」です。
デザインは単体で制作されることはほぼなく、何か「合わせるもの」があります。その「合わせるもの」を先に提出してもらったほうが何かと楽かつクオリティの高いものが完成するため、先にイラストを提出してもらったほうがいいです。
そのため、このテンプレートには「合わせるイラスト」を追加しています。
まとめ
デザイナーの場合、イラストレーターと違って「そもそも何を作るのか?」から始まるケースが多いです。
作れるものについて商品を分けておくところから始めましょう。